100万アクセスを突破しました❣❣❣皆さんありがとうございました❣❣❣

2019年9月7日土曜日

諸橋轍次博士9


先生は中国留学中、陶淵明の墓を探して道なき道を行き、ついにこれを発見して大きな喜びに包まれたのです。ここには先生のすぐれた実証主義的精神が語られています。多くの近代中国学者が書斎派であり、本の虫であったのに対し、先生は経験主義者でもあったのです。

陶淵明の墓なんか訪ねなくたって、先生の学問は大成したでしょうし、『大漢和辞典』もみごと完成したことでしょう。しかし、先生は訪ねないでいられなかったのです。

つまり『大漢和辞典』の基底には、諸橋学の背景には、中国文化に対する真率なる愛惜の念、衷心よりの憧憬があったように思われるのです。あるいは、董其昌が文人の理想とした「千里の道を行き、万巻の書を読む」を、みずから実践しようとしたのでしょうか。

また先生は中国留学中、陳宝琛や康有為、周作人をはじめとする多くの学者を歴訪して教えを乞い、学識を高めました。これも同じようなベクトルをもっていたにちがいありません。


0 件のコメント:

コメントを投稿

荻生徂徠の賛酒詩がスゴクいい❣❣❣ 『荻生徂徠全詩』3<東洋文庫>饒舌館長ベストテン 2

  荻生徂徠「春日 楼に上る」     入り日を浴びて高殿 たかどの の 眼下にながめる碧 あお い空       関東平野も春の雨 晴れて遥かに見渡せる     杯 さかずき 挙げれば悠久の 時 とき 経た景色に満つ我が力     白雪 戴く富士山の 雄姿に独り 浸ってる