140万アクセスを突破しました❣❣❣皆さんありがとうございました❣❣❣

2024年11月14日木曜日

追悼 高階秀爾先生9

 

今年のテーマは「祭りの美術」――これも高階先生の発案でした。本来であれば先生が総合司会とキーノートスピーチをされるはずでしたが、体調芳しからず、選考委員仲間の大高保二郎さんが急遽ピンチヒッターを買って出てくれました。押し付けられたのかな()

講師には五味文彦さん(東京大学名誉教授)と木川弘美さん(清泉女子大学教授)をお迎えしました。五味さんは「祭の日本史」、木川さんは「聖と俗・都市と地方『あべこべの世界』を描く」と題して、それぞれ大変おもしろいお話を展開されました。

僕の役目は、五味さんの発表に対するコメンテーターでしたが、この日本歴史学界の泰斗、しかも先日文化功労者になられた権威に対して、さすがの饒舌館長もコメントをする――有り体にいえばチャチャを入れるほど厚かましくはありません。近世絵画史上、祭りをライトモチーフにした名品屏風を何点か選び、スライドショーで責をふさぐことにしました。


2024年11月13日水曜日

追悼 高階秀爾先生8

 

108日、鹿島美術財団主催の東京美術講演会が赤坂の鹿島建設KIビル講堂で開かれました。すでに何度もアップしたことがあると思いますが、テーマを決め毎年秋に開催される美術講演会で、好評理に回を重ねてきました。これをずっとプロデュースされてきたのが高階秀爾先生でした。テーマを決め、講演者を選び、みずからキーノートスピーチをされ、合同討議を含めた総合司会をされてこられました。

もちろん僕たち選考委員も加わって会議を開き、話し合って決めましたが、高階先生がいらっしゃらなかったら、何も決まらなかったことでしょう。とても長い時間がかかったことでしょう。あるいは内容の薄い講演会になっていたことでしょう。高階先生亡きあと、来年からどういうことになるのでしょう。こんなことを言ったら、天上の高階に「しっかりしろ」と怒られてしまうかもしれませんが、心細くって仕方ありません。


2024年11月12日火曜日

O<オー>美術館「相武常雄展」2

「僕の一点」は「風神・雷神」ですね。これは宗達の「松島図屏風」(フリーア美術館蔵)に関する刺激的論文を発表し、『光琳論』で國華賞を受賞した夫人・仲町啓子さんとの合作だ!!と思いましたが、たぶん図星だと思います。

長く日展で活躍されてきた相武さんは、いま国立新美術館で開催中の第11回日展にも出陳されていますが、西欧的ともいうべき人体の束縛を潔く振り切って、東洋の自然に忠実ならんとする新しいベクトルを見せています。

カタログには先日追悼の辞を捧げた高階秀爾先生が、「相武常雄さんの展覧会によせて」を寄稿されています。日本の美術史において工芸の占める位置が極めて大きいことを、相武さんの作品を通して改めて教えられたとお書きになっています。相武さんが伝統を受け継ぎながら、それを発展させているからです。このオマージュは高階先生の絶筆だったのではないでしょうか。

 

2024年11月11日月曜日

О<オー>美術館「相武常雄展」1

 

О<オー>美術館「金工/鍛金の世界 相武常雄 沌・転・歓・展」<1127日まで>

 金属に魅せられ、金属を愛し、作品を創り続けて半世紀――相武常雄さんの回顧展です。相武さんは東京藝術大学大学院時代から、品川にアトリヱを構えて創造に邁進してこられました。そこで品川文化振興財団が運営を担うО<オー>美術館で、この展覧会が開かれる運びになったそうです。

これまで相武さんの作品は、日展などで一点ずつ拝見してきましたが、こうして70点ほどの作品に一つの空間で対峙すると、その個性的フォルムの集合に刺激を受けて、みずからの審美眼が徐々に充血していくような不思議な感覚にとらわれました。

変化に富みながらも、見るものが等し並みに一瞬で相武アートだと認識できる統一感がとても心地よいのです。それにやさしく抱かれ、ときに羽交い絞めにされるような感官だといってもよいでしょう。

2024年11月10日日曜日

藤崎千雲・千墨会2

あいにくオープニングセレモニーには出席が叶いませんでしたが、翌日お祝いに駆けつけました。まず千雲さんの「墨華」双幅に、これは現代の新しい「描き表装水墨画」だと感を深くしました。招待作家の力作、前日行なわれた合同揮毫作、4室にわたるお弟子さん、孫弟子さんの作品を鑑賞してから、事務局のお部屋で楽しいティータイム、おしゃべりの時を過ごしました。饒舌館長が一人でしゃべりまくったような感じもしますが……() 

千雲さんはお弟子さんの葛西千麗さんに跡を託されるらしく、「これからはよき家庭人に戻ります」と微笑んでいらっしゃいましたが、35周年記念展のときは、ぜひ一曲余興で僕にアメリカン・フォークをやらせてほしいとお願いして、家路に着いたことでした。もし5年後元気だったらの話ですが( ´艸`)

 

2024年11月9日土曜日

藤崎千雲・千墨会1

神奈川県民ホールギャラリー「30周年記念 千墨会 墨の祭典」

 水墨画家・藤崎千雲さんとはじめてお会いしたのは、総合水墨画展審査会の席だったと思います。僕も寄稿したことがある『趣味の水墨画』などで、お名前と画跡は前から存じあげていましたが……。それ以来、画品高き作品とお人柄に魅せられて親しくさせてもらってきました。

その千雲さんが主宰する水墨画のグループ教室が千墨会です。「千ボケ会」などと、自虐ネタで笑いをとっていらっしゃいますが……。千雲さんは台湾で黄君璧老師から画技運筆を修得、たくさん受賞を重ねたあと、この千墨会を立ち上げました。

千墨会25周年記念展については、この「饒舌館長ブログ」にアップしたことがあるように思いますが、それから早や5年、今年は30周年の大台に乗りました。それを記念して、同じく神奈川県民ホールギャラリーで「千墨会 墨の祭典」が開かれたのです。残念ながら113日で、終ってしまったのですが……。

 

2024年11月8日金曜日

追悼 高階秀爾先生7

 

もちろん雅文化であるクラシック音楽に、造詣が深かったことは言うまでもありません。ハープ奏者として活躍している摩寿()意英子さんは、高階先生と何度も一緒にお仕事をされたそうです。

その摩寿意さんが、先日僕の「追悼 高階秀爾先生」に、先生が音楽にも大変お詳しいことに驚き、尊敬の念を強くしたというコメントを寄せてくれたんです。この「音楽」とは、もちろんクラシック音楽のことにちがいありません。ハープ奏者の摩寿意さんがいう音楽とは、歌謡曲じゃ~ないと思います( ´艸`)

摩寿意さんのご尊父は、イタリアルネッサンス絵画研究の大家であった善郎先生です。高階先生はその授業を受けられたそうですが、僕も善郎先生の講義を拝聴してレポートを提出した――はずです。したがって高階先生と僕は、善郎先生の兄弟弟子ということになります。杜甫の「狂歌行」に「賢者是兄愚者弟」とあるそうですが、まさしく絵に描いたみたいですね😭


江戸東京博物館「江戸博×出光コレクション初共演 浮世へのいざない」4

   もっとも『肉筆浮世絵大観 3 < 出光美術館 > 』 に解説を担当した大久保純一さんは、 岩田秀行さんの教示に よると礼を尽くしつつ 、先の5代目岩井半四郎を初代岩井紫若 にあてて います。  満月を浮かべる青い夜空、川面に映る 月影や 往来する舟の影、役者や橋杭が地上に作...