陸游「畜猫を嘲[あざけ]る」<『剣南詩稿』巻38>
ネズミが盆ひっくり返して大暴れ
でもキミは爆睡グーグー高いびき
腹いっぱい食べるご馳走夢に見て……
好き勝手ネズミがやるのを横目で見
身上はパッとセミ捕る敏捷性
でも好きはのんびりすること木の上で
ク山とは一体どこにあるのやら
名猫がそこにはたくさんいるのにね
* ク山の「ク」は「月+句」という、僕のワードでは出てこない変な漢字です。
「僕の一点」は、泉鏡花の小説『続風流線』( 1905 年)の口絵ですね。 27.8 × 22.1 センチという小さな画面の口絵が発するエナジー、ムーブマン、エロティシズム――みんな片仮名になっちゃいましたが、英朋の才能に舌を捲かない人はいないでしょう。しかも「蚊帳の前の幽霊...