2023年12月7日木曜日

2023テネシー・ベアーズ ライブ 2

難しいバンジョーの爪さばきもパーフェクトだったし、カントリー・ヨーデルもヨー出るのに――これは柿沼幸雄君の秀逸なるダジャレ――、チョット惜しいなぁと思いましたが、みずから潔く決めたことに感を深くしました。

そして病気を三重苦と明るく笑い飛ばしなら、子供のときから大好きだったカントリー&ウェスタンを傘寿まで続けてきた木村君に、「人生の達人」という真率なるオマージュを捧げたいと思わずにはいられませんでした。

 去年は「赤鼻のトナカイ」から始まって、「きよしこの夜」に終わるクリスマス・ライブという感じでした。そこで僕は、今回ド派手なクリスマス柄のネクタイを締めて出かけたんです。 ウケ狙いもあったかな( ´艸`)


2023年12月6日水曜日

2023テネシー・ベアーズ ライブ 1

 去年の今ごろ、日比谷高校同窓生の木村泰輔君が結成しているカントリー&ウェスタンのトリオ、テネシー・ベアーズのライブを東銀座のライブハウスMR.OLDIESに聴きに行きました。すぐ「饒舌館長ブログ」にアップしたように思います。今年も招待がきたので、日比谷の仲間と出かけました。

 木村君は50年以上このトリオで演奏し、歌ってきましたが、これを機にテネシー・ベアーズを卒業することに決めたとのこと――最後に彼の挨拶と感謝の辞がありました。重いバンジョーがこたえるようになったことと、病気3つもやったことから、卒業を決断したそうです。 

2023年12月5日火曜日

根津美術館「北宋書画精華」6

 

黄山谷「黄幾復に寄す」

  僕は北海・徳平鎮 君は南海・広州に……

  雁に手紙を頼んだが それは出来ぬと断られ

  かつて桃李の春風に 吹かれて酒を酌み交わし

  灯下に聴いてる夜の雨 今や別れて十年が…… 

  家は四方の壁だけで 他になんにもないけれど

  今さら世渡り勉強し 出世せんとは思わない

  きっと君なお本の虫 髪の毛白く 瘴気しょうき立つ

  谷のカズラにぶら下がる 猿の鳴き声聞くならん


2023年12月4日月曜日

根津美術館「北宋書画精華」5

 

「五馬図巻」の終りには黄山谷の跋文が付いています。僕は黄山谷の書が大好きです。一緒に出ていた「伏波神祠詩巻」(永青文庫蔵)のような、力強く、ノビノビとして、個性的な黄山谷の字はたまりません。

これに較べると、当然のことながら跋文の字は緊張して書いているような感じがしましたが、さすが黄山谷だと思わせるものでした。その翻刻は、板倉聖哲さんが編集した『李公麟 五馬図』(羽鳥書店 2019年)を参照していただくことにして、ここでは忘れがたき黄山谷の七言律詩「黄幾復に寄す」を、またまた戯訳で紹介し、責をふさぐことにしましょう。

2023年12月3日日曜日

根津美術館「北宋書画精華」4

 

119日、國華清話会の秋季特別鑑賞会が行なわれました。午前中の繭山龍泉堂「青瓷昇華」展に続いて、午後は根津美術館をお訪ねし、キューレーションを行なった板倉聖哲さんの講演を聴いたあと、「北宋書画精華」を拝見いたしました。会員の皆さんと一緒でしたが、さすがの饒舌館長も黙してただ眺めるばかりでした。

 ヤジ「結構しゃべってたじゃないか!!

そうだったかもしれません。最後5番目の馬「満川花」は、清の乾隆皇帝が題賛において指摘して以来、李公麟の筆ではなく、補筆といわれてきたそうですが、板倉さんも背中の描線が単調で、うまくないというお話でした。そこで僕は、天下の名画の前で「板倉さん、それじゃ~貴兄が描いてみせたらいいんじゃないの!?」なんて、チャチャを入れたのでした()


2023年12月2日土曜日

根津美術館「北宋書画精華」3

李公麟は西域から北宋皇帝に献じられた「汗血馬」を凝視し、写生し、浄写したのでしょう。しかし僕は、かの兵馬俑や、唐三彩や、章懐太子墓壁画の馬を思い出さずにはいられませんでした。「五馬図巻」が描かれたのは1090年ごろだそうですが、それよりずっと早く、馬の造形は完成の域に達していました。

そしてバージョンアップが重ねられてきました。このような馬の造形における、中国の長くすぐれた歴史を無視することはできないでしょう。李公麟といえども、その子孫の一人なんだと思います。それを知ることによって、李公麟の天才ぶりも、「五馬図巻」の素晴らしさも、いよいよ際立つことになるんじゃ~ないでしょうか。

 

2023年12月1日金曜日

根津美術館「北宋書画精華」2

 

そのひとつ、北宋を代表する画家・李公麟の幻の真作「五馬図巻」(現・東京国立博物館蔵)が2018年、約80年ぶりに姿を現しました。これを好機として、日本に伝存する北宋時代の書画の優品を一堂に集める展覧会を開催します。アメリカ・ニューヨークのメトロポリタン美術館から、李公麟の白描画の基準作といえる「孝経図巻」も特別出品されます。北宋の書画芸術の真髄に迫る日本で初めての展覧会です。

 「僕の一点」は、もちろん李公麟マボロシの真作「五馬図巻」ですね。言葉を失います。鳥肌が立ちます。目頭が熱くなってきます。李公麟――またの名を李龍眠――が天から与えられた画才に、ただ首を垂れるのみです。


2023テネシー・ベアーズ ライブ 2

難しいバンジョーの爪さばきもパーフェクトだったし、カントリー・ヨーデルもヨー出る のに――これは柿沼幸雄君の秀逸なる ダジャレ――、チョット惜しいなぁと 思いましたが、みずから潔く決めたことに感を深くしました。 そして病気を三重苦と明るく笑い飛ばしなら、子供のときから大好きだ...