愛用する麓次郎『四季の花事典 花のすがた花のこころ』(八坂書房 1985年)には「ヒナゲシ」の項があって、芥子はすべてこれに含まれています。ヒナゲシと芥子はチョット異なりますが、歴史的には厳密に区別することが難しいようで、この事典でも一緒に扱われていますので、それにしたがうことにしましょう。ここにはつぎのような、じつにおもしろい事実が報告されています。
わが国への渡来は室町時代といわれ、しかも本州の最北端津軽(青森県)の地にポルトガル人によってもたらされたといい、江戸時代はアヘンのことを「津軽」と呼んでいたとのことである。何故、津軽に最初に伝わったのか、その理由は不明である。ただ、雪国津軽の農民達は越冬性のこの薬用ケシをアヘン採集用の植物として栽培するよりも、むしろ冬季の美味な蔬菜として重宝していた。






