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2026年5月5日火曜日

カエルも骸骨も踊り出す サントリー美術館・暁斎ワールドの迷宮へようこそ❣❣❣6

 

中村公一著『中国の花ことば 中国人の花のシンボリズム』(岩崎美術社 1988年)には、その可愛らしい切り絵が載っていますから、中国では現在でも愛されるアイコンなのでしょう。


このような象徴的意味を、暁斎がよく理解して描いたことは疑いありません。そこで大変興味深いのは、琉球の画家である山口宗季(唐名・呉師虔)に「神猫図」(那覇市歴史博物館蔵)があることです。2018年、サントリー美術館で「琉球 美の宝庫」が開かれたとき出陳された作品で、この特別展を紹介した「饒舌館長ブログ」で「僕の一点」に選びオマージュを捧げました。

2026年5月4日月曜日

カエルも骸骨も踊り出す サントリー美術館・暁斎ワールドの迷宮へようこそ❣❣❣5


続けて「寿石は寿を寓す。菊は居と同音異声にして、尚且つ吉祥の花。猫は耄と同音異声。蝶は耋と同音異声。耄耋は礼記に七十をば耄、八十をば耋、百をば期頤といふ。とありて長寿なり。決して耄碌に非ず」という愉快な解説が加えられています。


つまり菊と居の中国語発音は「ジュ」で同じなのです。これだけではチョッと分かりにくいのですが、菊は中国で寿客、延齢客、長生白とも呼ばれ、日本では齢草、百代草、千代草と名づけられたように不老長寿のシンボルであったことが重要です。


猫と耄は「マオ」、蝶と耋は「ディエ」ですので同音であり、四声だけが異なるのです。もっとも『諸橋大漢和辞典』によると、耄は90歳や80歳、あるいは70歳、さらに8、90歳、耋は80歳や70歳、また60歳などとなっています。つまり文献によってさまざまな歳になるらしく、『吉祥図案解題』の記述が絶対的ではないようですが、ともに長寿を意味する慶賀すべき漢字であったことは間違いありません。後期高齢者の僕をことほぐような画題です( ´艸`)

 

2026年5月3日日曜日

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カエルも骸骨も踊り出す サントリー美術館・暁斎ワールドの迷宮へようこそ❣❣❣4


  「僕の一点」は「蝶と菊に猫」です。愛猫であった「タビ」の名をメールアドレスにしているほどのネコ好きとしては当然の選択ですね。白い猫がつがいの蝶々を見上げています。うしろには黒い鉢に植えられた黄菊がスッと立ち上がっています。その鉢に金泥で「惺々暁斎画<書き印>」と落款が入れられています。

この猫がスゴクいい!!! いまのネコブームは、ひたすら猫の「カワイイ」によって支えられているようですが、猫は妖しさや禍々まがまがしさや訝いぶかしさ具わっています。それを暁斎は抜かりなく描き出しています。その慧眼は暁斎が天から与えられた才能というか、感覚としか言いようがありません。この猫と蝶と菊という組み合わせは中国から来た長寿延命のシンボルです。ですからよく吉祥画に描かれてきました。


野崎誠近著『吉祥図案解題』(平凡社 1928年)には、「寿居耄耋」という画題が挙げられ、「寿石に菊、蝴蝶、猫を配したる図」と説明されています。一般的にこのような寓意的画題を謎語画題と呼んでいます

2026年5月2日土曜日

カエルも骸骨も踊り出す サントリー美術館・暁斎ワールドの迷宮へようこそ❣❣❣3

 


 はじめに掲げたには、いまサントリー美術館で開催中の特別展「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」のカタログ巻頭を飾る「ごあいさつ」です。幕末明治に活躍した人気絵師・河鍋暁斎の展覧会は、これまで何度も開かれてきましたよく記憶に残っているのは、2019年早春、没後130年を記念しサントリー美術館で開催された特別展河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」ですこれについては「饒舌館長ブログ」にもポストしたように思います。 


しかし今回のサントリー美術館「河鍋暁斎の世界」展は、暁斎に魂を奪われたイギリス在住のイスラエル・ゴールドマンさんという一人のコレクションによって構成されている点に特色があります。その60点以上が日本初公開という点も特筆されなければなりません。監修はゴールドマン・コレクションのキューレーターをつとめる定村来人さだむらことさんが引き受けてくださいました。こんなうれしいことはありません。

2026年5月1日金曜日

玉川高島屋本館5階アートサロン「遠藤湖舟展2026 巡る月、視るということ」

 


玉川高島屋本館5階アートサロン「遠藤湖舟展2026 巡る月、視るということ」5月5日まで

 大好きな写真家、遠藤湖舟さんの2026年個展が玉川高島屋本館5階アートサロンで開かれています。湖舟さんは毎年ここで個展を開いてきました。僕も2回ほど「饒舌館長ブログ」で紹介し、ロサンゼルス・カウンティ美術館に収蔵された「朝陽」を「僕の一点」に選んで、オマージュを捧げたことがあったと思います。しばらく「内なる表象」を追求していた遠藤さんが、朝陽のような「光輝」の世界に戻ってきました。「内なる表象」をもそこに投影させて……。


遠藤さんは「2017―2026 視ることの軌跡」で力強く宣言しています。「2026年、ふたたび月を中心に据えます。月は、満ち欠けを繰り返しながら、時間、宇宙、身体、そして視る行為そのものを静かに映し出します」と。松本深志の学帽をかぶりながら見上げたであろう澄み切った月こそ、湖舟モチーフの原点です。


今回の「僕の一点」は「侵入するかたち」――きわめてシュールな表現です。リアリスティックな描写にある表象を加えて象徴性を純化するのがシュールレアリズムです。「進入するかたち」は写真による予言的シュールレアリズムです!!


カエルも骸骨も踊り出す サントリー美術館・暁斎ワールドの迷宮へようこそ❣❣❣2


  仏画や歴史画に見て取れる高い絵画技術、 動物画に宿る生命力、戯画や風刺画に込められた機知と批評精神、そして妖怪や神仏の表現に見られる豊かな発想力――暁斎の筆は、時代の変化を映し出しながら、 良くも悪くも変わらない人間の本質 を、ユーモアをもって描き出しています。

イスラエル・ゴールドマン・コレクションは、 浮世絵や江戸絵画を扱う美術商であるイ スラエル・ゴールドマン氏が40年以上にわたり蒐集した河鍋暁斎の作品群です。肉筆画 を中心に、浮世絵版画や下絵、 絵日記などを網羅的に収集した世界屈指のコレクションは 拡大を続け、総点数はまもなく1,000点に達します。 本展では、60点以上の日本初出品作を含む、 展覧会のために厳選した約110点の作品を通して、 暁斎芸術の真髄に迫ります。

カエルも骸骨も踊り出す サントリー美術館・暁斎ワールドの迷宮へようこそ❣❣❣6

  中村公一著『中国の花ことば 中国人の花のシンボリズム』(岩崎美術社 1988年)には、 その 可愛らしい 切り絵が載っていますから、中国では現在でも愛されるアイコンなのでしょう。 このような象徴的意味を、暁斎がよく理解して描いたことは疑いありません。 そこで大変興味深いのは、...