100万アクセスを突破しました❣❣❣皆さんありがとうございました❣❣❣

2026年5月13日水曜日

出光美術館<門司>「日本の名所絵」2

 このなかの「僕の一点」は「江戸風俗図屏風」ですね。どんな絵師が描いたのか分かりませんが、パクス・トクガワーナにおける庶民の安寧と悦楽が生き生きと伝わってきます。とくに興味深いのは左隻の歓楽街です。この屏風は10年ほどまえ、出光美術館で開催された「『江戸名所図屏風』と都市の華やぎ」展に出陳されましたが、そのカタログにつぎのごとく説かれています。

川遊びと同じくらい広いスペースが与えられるのが、左下の芝居小屋を中心とした歓楽街である繰り芝居と歌舞伎芝居が並んで描かれているが、その場所は必ずしも特定されていない歌舞伎芝居の橋掛かりに立つ供奴の酢漿草紋かたばみもんが森田座の紋に一致し、それ故に木挽町と考える説と、芳町との地理的な整合性が取れないことから、中村座と土佐少掾橘正勝などの繰り芝居のある堺町・葺屋町とする説とが並列している。後者を取る場合、左上の鳥居は杉森稲荷とし、茶屋が軒を並べる往来は稲荷新道と定められるという。

2026年5月12日火曜日

出光美術館<門司>「日本の名所絵」1

 出光美術館<門司>「日本の名所絵」<6月21日まで

 出光美術館<門司>、またの名を出光佐三記念美術館、いまここで「日本の名所絵」展が開かれています。先月18日、オープン記念講演「魅惑の出光名所絵展 饒舌理事のベストテン」が行なわれました。講師はどなたでしたか? 恥ずかしながら僕がつとめました( ´艸`)


選んだベストテンは、①長谷川派「吉野・龍田図屏風」 ②狩野探幽「源氏物語 賢木・澪標図屏風」 ③土佐光起「須磨・明石図屏風」 ④尾形乾山「色絵百人一首和歌角皿」 ⑤伝俵屋宗達「伊勢物語図屏風」 ⑥俵屋宗雪「伊勢物語 富士山図屏風」 ⑦無落款「江戸風俗図屏風」 ⑧鳥居派「中村座歌舞伎図屏風」 ⑨歌川豊広「真崎稲荷参詣図」 ⑩蹄斎北馬「渡し舟図」です。

2026年5月11日月曜日

カエルも骸骨も踊り出す サントリー美術館・暁斎ワールドの迷宮へようこそ❣❣❣12

 


服部南郭「児の愛する所の猫死す」


  長年わが子になついてた 

子は焼いていたキミの世話

  少ないおやつを分けてやり

 眠るキミ見て安堵した

  深き愛ゆえ夢に見て

 恩ゆえ埋めるの哀しいと……

  だが心配はまたネズミ

 傍若無人に今夜から……

2026年5月10日日曜日

口演「華やぐ北斎江戸絵画」を聴いて下さった皆さん、ありがとう❣❣❣

 

鎌倉生涯学習センター・きららホールのキャパは250名。さすがの人気講師も満席にはできなかったかな( ´艸`) 一歩外に出れば、小町通はまともに歩けないほどだったのに🤣

カエルも骸骨も踊り出す サントリー美術館・暁斎ワールドの迷宮へようこそ❣❣❣11

   


 もっともこの「小虎」は駄猫で、山陽の門人・関藤藤陰の「猫説」には、「既にして数旬の間、鼠を捕へしことわずかに一のみ」とあるそうです。しかし「一日、隣婦、門に呼ばばつていふ、君が家の猫、群犬にかまれ、余等赴き援けしときは、すでに死に瀕して気息喘然たりと。これを暖処に寝ねしめて、これに薬せしも、遂に死せり」と書かれていますから、最後は可愛そうな死に方をした猫だったようです。 

最後に揖斐高さんの『江戸漢詩の情景』からもう一首紹介することにしましょう。大好きな服部南郭の泣けてくるような「児の愛する所の猫死す」という賛猫詩を、これまたマイ戯訳で……。

2026年5月9日土曜日

カエルも骸骨も踊り出す サントリー美術館・暁斎ワールドの迷宮へようこそ❣❣❣10

 


 頼山陽「猫を獲るを喜ぶ」


  真っ暗なのをよいことに チューチュー騒ぐネズミども

  眠りに就いても十回も 起こされどうにもなりません

  貴兄に礼を尽しつつ ネコが欲しいと頼んだら

  みごとなネコをくれたので 天にも昇る心地せり

  全体ブチがあり その牙ひげも立派なり

  まるで小さな虎なので 「小虎」と名づけて日々呼んだ

  いつもネズミを見つけ出し 「かかれ!!」と命じりゃすぐにやる

  群れなす悪党大声で 騒乱起こすこともなし

  我が子よ!! ネコをペットにし 遊んだりしちゃなりません

  君にはできまいネズミから 僕の書籍を守ること

2026年5月8日金曜日

カエルも骸骨も踊り出す サントリー美術館・暁斎ワールドの迷宮へようこそ❣❣❣9

  

 


 ただし上江洲さんは、猫を単体で図像化し「神猫図」と称し伝え来た理由は、今後の課題であると述べています。まだ不明のようですから、断定は差し控えるべきかもしれませんが、暁斎により描かれたのが神猫の
イメージを身にまとう猫であったことは間違いないと思います。

本展のチーフキューレーターをつとめた池田芙美さんは、つぎのように興味深い指摘を行なっています。

落款が金泥で入れられており、特別な注文品であった可能性がある。本作とほぼ同構図の《菊花白猫図》(個人蔵)が知られており、河鍋暁斎記念美術館が所蔵する下絵の添え書きから、吉原の妓楼の発注品であったことがわかっている。


池田さんのおっしゃるとおり特別注文品なら、我が愛猫「タビじゃ~役不足で、神猫こそふさわしいということになります( ´艸`) ここで頼山陽の漢詩「猫を獲るを喜ぶ」をマイ戯訳で紹介することにしましょう。以前紹介した、揖斐高さんの『江戸漢詩の情景』<岩波文庫>によって知ることができた、山陽のすばらしいネコ詩です。賛酒詩にならって「賛猫詩」と呼びたいと思います

出光美術館<門司>「日本の名所絵」2

 このなかの「僕の一点」は 「江戸風俗図屏風」ですね。どんな絵師が描いたのか分かりませんが、パクス・トクガワーナにおける庶民の安寧と悦楽が生き生きと伝わってきます。 とくに興味深いのは左隻の歓楽街です。この屏風は10年ほどまえ、出光美術館で開催された「『江戸名所図屏風』と都市の華...