100万アクセスを突破しました❣❣❣皆さんありがとうございました❣❣❣

2026年7月15日水曜日

木下直之さんの「やっぱりゾウが好き」展――山椒は小粒でもピリリと辛い!! 4

 


河鍋暁斎は本物のゾウを目にしつつ、 楽しい戯画へと転換しました。 江戸時代に将軍吉宗に献上されたゾウが一大ブームを巻き起こしたことで、山王祭に巨大なゾウのつくりものが登場しました。 幕末からは、ゾウが見世物やサーカスの、 そして動物園の人気者となりました。 ところが戦時下で、「猛獣処分」により多くのゾウの命が奪われます。 ゾウもまた、戦争とは無縁でありませんでした。


だからこそ、 戦後まもなく日本橋高島屋の屋上へやってきたたかちゃんは 「平和の使者」として迎えられたのです。 まどみちおさんが歌詞を書いた「ぞうさん」は、当時のゾウ人気から生まれた童謡です。


本展では「ゾウに乗る」「ゾウを洗う」「ゾウを贈る」「ゾウを曳く」「ゾウを操る」「ゾウを食べる」「ゾウが招く」 をキーワードに、 ゾウと日本人の歴史をひも解きます。 時代とともに、ゾウに託したものが変わってきたのです。

2026年7月14日火曜日

木下直之さんの「やっぱりゾウが好き」展――山椒は小粒でもピリリと辛い!! 3

 


 戦後間もない19501954年、 日本橋高島屋の屋上には「たかちゃん」という1頭のゾウが暮らしていました。 上野動物園に引き取られるまでのわずか4年間――それは短い時間でしたが、敗戦から立ち上がろうとする日本にとって、その存在は決して小さなものではありませんでした。 賢くて優しく、芸達者だったたかちゃんは、多くの子どもたちに愛されました。


それにしても、なぜ、デパートの屋上にゾウなのか。 本展では、たかちゃんを起点に、ゾウという動物が日本社会でいかなる意味を与えられてきたのかをたどります。


日本にゾウはどのように現れたのでしょうか。 はじめは象牙でした。 ついで、ゾウに乗る普賢菩薩像や涅槃図によってゾウの姿が知られるようになります。 伊藤若冲や長沢 芦雪が描いたゾウはめでたい吉祥図でした。 

2026年7月13日月曜日

木下直之さんの「やっぱりゾウが好き」展――山椒は小粒でもピリリと辛い!! 2

 


これまた先日アップした長沢蘆雪の旧プライス・コレクション「白象黒牛図屏風」や鹿苑寺の「白象唐子図屏風」も陳列され、改めて蘆雪という鬼才に驚かされるのです。もっともこれらはみな複製――とてもよく出来た複製ですが、何しろ「入場無料」なんですから贅沢はいえません( ´艸`)


それよりおもしろいのは、初代の象印魔法瓶、あの懐かしい小象のサトちゃんをイメージキャラクターにしたサトウ製薬のサトちゃんムーバーです。もちろんこちらはオリジナル、触りたくなってもゼッタイ触らないでください!! しかしなぜ高島屋史料館TOKTOで「やっぱりゾウが好き」なのか? いまの若い人にはソウゾウもつかないでしょう。もちろんその答はチラシに書いてあります。

2026年7月12日日曜日

木下直之さんの「やっぱりゾウが好き」展――山椒は小粒でもピリリと辛い!! 1


高島屋史料館TOKYO「やっぱりゾウが好き」<8月31日まで>


 名著『見世物としての美術』を著わして、洛陽の紙価を高からしめた畏友・木下直之さんらしい展覧会、いや、彼にしかできない展覧会が、高島屋史料館TOKYOで開かれています。高島屋史料館TOKYOといっても、知っている方は少ないかもしれませんが、日本橋高島屋本館の4階と5階にあります。


5階の方は旧貴賓室で、こちらはイベントなどで使われるだけですので、この「やっぱりゾウが好き」展が開かれているのは4階のギャラリーです。ギャラリーといってもチョッと大きめの部屋というべきかもしれませんが、むしろ小さな玉手箱に閉じ込められた感じでスゴクいいです!! 


そこに東京国立博物館の国宝「普賢菩薩像」から、先日アップしたイスラエル・ゴールドマン・コレクションの河鍋暁斎筆「鍾馗騎象図」までが展示されているです。

2026年7月11日土曜日

川合康三さんの『偏愛的漢詩雑記帖』は<饒舌館長>の偏愛的おススメ本です!!!10


 しかし陸游は、別の「猫に贈る」でつぎのように詠んでいますから、チョッと矛盾しています。あるいは初め貧乏だったけれど、先の「猫に贈る」を詠んだころには、ネコメシの魚も買えるほどになっていたのかな?( ´艸`)


塩を贈ってその代わり 我が家に仔猫を迎えたよ

  書斎に満ちる典籍が ネズミにやられぬようになる

  しかし悲しや貧乏で その功績に報いえず

  寒中 座る毛氈もうせんも 食事に添える魚うおもなし


 ちょうどこのエントリーを書いているとき、雑誌『和楽』の最新号が届きました。彬子女王と僕の対談が載っているからですが、またまたシンクロニシティに驚きました。そのタイトルや、誰がつけたか「彬子女王殿下偏愛日本美術談義」!!

 

2026年7月10日金曜日

川合康三さんの『偏愛的漢詩雑記帖』は<饒舌館長>の偏愛的おススメ本です!!!9

 


さらに「陸游 猫はいつでも猫『猫に贈る』」の章があることも、ネコ好き美術史家としてはぜひ書き添えておきたいと思います。表紙のイラスト、川合さんの似顔絵とネコを組み合わせてあるです。もっとも本書には馬や蝉の詩も出てくるわけですからとくにネコになったのは、やはり大修館書店さんか、担当編集者・佐藤悠さんの営業政策だったのかな?( ´艸`) 


陸游の賛猫詩は、ずいぶん「饒舌館長ブログ」にもアップしたように思いますが、川合さんが選んだ一首はまだだったような気がします。不思議なことに、川合さんの現代語訳ほぼほぼ七五調になっているので、これは戯訳じゃなくパクリかな?


ネズミをちっとも捕らんのを 叱責したりはしないけど

  魚を混ぜたご飯には 時間どおりにやってくる

  日がな一日のんびりと 寝ているキミを見ていると

  ばたばた走り回ってる 自分はいったい何なのだ!!

2026年7月9日木曜日

川合康三さんの『偏愛的漢詩雑記帖』は<饒舌館長>の偏愛的おススメ本です!!!8

 


唐寅「酒を把りて月に対する歌」


 李白生れる以前から もともと月は存在し

 たまたま李白が下にいて 吟じただけだかの名詩

 今や李白はもうすでに 仙人と化し冥界へ……

 蒼穹にある月だけが 何度も満ち欠け繰り返す

 今なお李白の名吟を 暗唱している現代人

 十五夜迎えりゃ月もまた 李白の時代とおんなじ

 俺は李白を学びつつ 輝く明月眺めてる

 だけども月は李白など 認知しているはずがない

 李白は天才詩人だが また天才的酒仙なり

 現代詩人のこの俺も 百杯飲めば千首出来……

 李白のような才能が チョットないのを恥じるけど

 俺の非才をお月さん 馬鹿にしているはずはない

 俺も絶対乗るもか 皇帝殿下の豪華船

 俺も惰眠をむさぼらず 花の都の宮廷で

 蘇州の田舎のちっぽけな ボロ家に住んでる俺だけど

 囲む樹木に桃の花 空にゃ李白の名月が……

木下直之さんの「やっぱりゾウが好き」展――山椒は小粒でもピリリと辛い!! 4

  河鍋暁斎は本物のゾウを目にしつつ、 楽しい戯画へと転換しました。 江戸時代に将軍吉宗に献上されたゾウが一大ブームを巻き起こしたことで、山王祭に巨大なゾウのつ くりものが登場しました。 幕末からは、ゾウが見世物やサーカスの、 そして動物園の人気者となりました。 ところが戦時下で...