荻生徂徠「春日 楼に上る」
入り日を浴びて高殿たかどのの 眼下にながめる碧あおい空
関東平野も春の雨 晴れて遥かに見渡せる
杯さかずき挙げれば悠久の 時とき経た景色に満つ我が力
白雪 戴く富士山の 雄姿に独り浸ってる
祝 100万アクセス突破❣❣❣
荻生徂徠「春日 楼に上る」
入り日を浴びて高殿たかどのの 眼下にながめる碧あおい空
関東平野も春の雨 晴れて遥かに見渡せる
杯さかずき挙げれば悠久の 時とき経た景色に満つ我が力
白雪 戴く富士山の 雄姿に独り浸ってる
尊敬して止まない荒井健さんは田口一郎さんと一緒に、これまた尊敬してやまない荻生徂徠の漢詩全作品を詳細に読み解き、最後に現在語訳を加えるという壮大なチャレンジを続けていらっしゃいます。その<東洋文庫>第1冊・第2冊はすでに頂戴し、「饒舌館長ブログ」でオマージュをささげましたが、このたび第3冊の贈呈に浴しました。
ここに収められる203首のうちから、賛酒詩マイベストテンを選んで、またまた戯訳で紹介したいと思います。ほかにも佳い詩はたくさんあるのに、どうして賛酒詩なのか? それは第3冊の第1首が賛酒詩だからですよ( ´艸`)
徂徠にあっては酒こそが学問、思索、創造のエネルギー源であり、そのベクトルは弟子にして初期文人画家の一人である服部南郭に受け継がれていることがおのずと明らかになるでしょう。ところが、南郭とともに徂徠門の双璧とたたえられる太宰春台は、酒が大っ嫌いでした。実際は飲めない体質だったようですが、いずれにしろ酒と思想は密接な関係に結ばれているんです( ´艸`)
第二以下は省略いたしますので、皆さんには全文が載る中近東文化センターのホームページをチョッとのぞいていただきたいなぁと思います。中近東文化センターの性格上、この趣意書はおもにカデミックな観点から執筆されているようですが、その根底にオリエント文化そのものに対する称賛の気持ちがあったことは、改めて指摘するまでもないでしょう。
「僕の一点」はペルシア・サーサーン朝(6世紀)の「ガラス碗」ですね。このようなガラス碗が、シルクロードを通って我が正倉院まで運ばれてきた時空を思うと、人間の営みに改めて尊敬を抱かないではいられません。
なお、帝劇ビル・出光美術館閉館にともない、2025年5月、中近東文化センターに「出光美術館・展示室」が開設されました。ここでは現在「陶磁器名品選 桃山陶芸の魅力」<6月26日まで>が開かれています。開館日は月・火・水・金曜日の4日です。これまたオススメですよ!!
去年、イラン出身の女性研究者ザヘラ・モハッラミプールさんが著わした『<東洋>の変貌 近代日本の美術史像とペルシア』に対するオマージュをこの「饒舌館長ブログ」<7日間ブックカバーチャレンジ>で捧げました。
本書を読みながら僕は、ペルシア文化のすぐれたDNAが、彼女の脳髄と心臓に脈々と受け継がれていることを強く感じないではいられませんでした。
ここで中近東文化センター設立趣意書の一部を掲げることにしましょう。これは設立趣意書であると同時に、中近東文化の歴史的重要性を高らかに謳い上げて、私たちへ反省をうながしているように感じられます。
皆さん、東京三鷹市にある中近東文化センターをご存知ですか? よほどの美術ファンでも、知らない方が多いのではないでしょうか。昭和54年1979、中近東オリエント文化の偉大な研究者であった三笠宮崇仁たかひと親王殿下の発意と、これに賛同した出光佐三・出光美術館初代館長の主導により開設された研究施設であり、公益財団法人です。
附属博物館と附属三笠宮記念図書館をそなえ、トルコ共和国のクルシェヒル縣にはアナトリア考古学研究所を併設する、規模大なる研究施設です。現在ほど、中近東文化の研究と再評価が強く求められる時代はないと思います。いま私たちが体験している世界の混乱と危機は、オリエント文化に対する無関心あるいは無知によって引き起こされているといっても過言ではないでしょう。
そのあと七堂伽藍から承陽殿、孤雲閣などをめぐりましたが、とくに感を深くしたのは山門でした。先の案内パンフレットによると、七堂伽藍のなかでもっとも古い寛延2年1749の造立で、中国唐時代様式の楼閣門だそうです。
見上げると不思議なことに、1階の屋根は平行垂木、2階の屋根は扇垂木になっています。この山門が厳密に唐様式を守ったものだとすれば、その時代二つの垂木形式が併用されていたことになります。ちなみに白鳳時代の法隆寺金堂は、唐代建築の影響を受けたはずですが、1階も2階も平行垂木になっています。この違いをとても興味深く感じたことでした。
山門はともかく、玉堂の傘松閣天井画発見(!?)という実り豊かな越前旅行となったのですが、もう一つ大きな実りがありました。芦原温泉あわらおんせんを支える旅館の女将おかみが協力して発案醸造した銘酒「女将」を、僕のモットーにしたがい「その土地で」堪能できたことでした( ´艸`)
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