鶴は両隻合わせて11羽描かれています。普通だったら10羽か12羽にするんじゃないかと思いますが、十一面観音という菩薩様がいらっしゃいます。十一面観音は天神様ととても相性がよいのですが、天神様と前田家の密接な関係は改めていうまでもありません。
となると、11というハンパな数(!?)も、前田家にとっては縁起のよい数であったかもしれません。なお口演では、うろ覚えで『漢書』まで持ち出しましたが、これは勇み足でしたのでデリートをかけさせてもらいましょう。
利常は芳春院の故事にこと寄せながら、宗雪に献納屏風の制作を命じたにちがいないとずっと思ってきました。ところが今回お邪魔して表装をよく見たのですが、どこにも前田家の家紋である梅鉢がないんです。利常寄進だったらゼッタイあるはずです。いつの時代か表装替えが行なわれたのかな? いや、やはり僕の妄想と暴走だったのかな(笑)
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