北澤さんは「『美術』受容史ノート」という副題をつけていますから、受容美術史研究の重要性を主張したのかもしれませんが、明らかに社会学的美術史と呼んでよい視覚が包摂されています。北澤さんへのオマージュは、かつてある拙文で捧げたことがあるように思いますが、いつか「饒舌館長ブログ」にもアップすることにしましょう。
今回ベンヤミンの名著『複製技術時代の芸術作品』<岩波現代文庫>を書架から引っ張り出し、改めて読んでみました。もちろん以前読んだときと同じく、難解晦渋にしてほとんど理解できませんでしたが、あえて独断と偏見でまとめれば、本書はベンヤミンが芸術と複製技術という二律背反の相克を、論理的に解決しようとして苦闘した軌跡の記述である――ということになります。高階先生、僕の見立ては間違っていますでしょうか?
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