2023年12月1日金曜日

根津美術館「北宋書画精華」2

 

そのひとつ、北宋を代表する画家・李公麟の幻の真作「五馬図巻」(現・東京国立博物館蔵)が2018年、約80年ぶりに姿を現しました。これを好機として、日本に伝存する北宋時代の書画の優品を一堂に集める展覧会を開催します。アメリカ・ニューヨークのメトロポリタン美術館から、李公麟の白描画の基準作といえる「孝経図巻」も特別出品されます。北宋の書画芸術の真髄に迫る日本で初めての展覧会です。

 「僕の一点」は、もちろん李公麟マボロシの真作「五馬図巻」ですね。言葉を失います。鳥肌が立ちます。目頭が熱くなってきます。李公麟――またの名を李龍眠――が天から与えられた画才に、ただ首を垂れるのみです。


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