2023年10月5日木曜日

サントリー美術館「虫めづる日本の人々」22

天明7年(17875月、米価高騰などの理由により都市打ちこわしが起こり、天明文化を根底で支えてきた田沼意次政権が崩壊します。すぐに松平定信を筆頭に、御三家・御三卿や門閥譜代層を中心とする新政権が成立し、6年間に及ぶ「寛政の改革」がスタートします。

貨幣経済を重視する田沼政治路線を破棄するとともに、都市秩序の安定と厳格化、本百姓制度の復活、幕府財政の健全化、公儀権威の再建などを図らんとする江戸三大幕政改革の一つであること、改めていうまでもありません。僕もチョット編集を手伝った『日本文化総合年表』(岩波書店 1990年)を開いて、天明7年の<政治・社会>をのぞいてみましょう。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

東京美術『日本視覚文化用語辞典』3

  前回、東京国立博物館の特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」を紹介しましたが、実をいうと後期高齢者の僕には「コンテンツ」の意味がよく飲み込めませんでした。しかしこの辞典にはチャンと「コンテンツ」という項目があって、簡にして要を得た説明がなされています。しかも「マーシ...