2022年11月10日木曜日

繭山龍泉堂「唐三彩」12

例えば静嘉堂文庫美術館には、重要文化財の「三彩貼花文万年壷」が収蔵されていますが、佐藤雅彦先生は『世界陶磁全集11 隋・唐』の解説で、「唐三彩に多い万年壷の中でも、筆頭に位する名品として評価が高い」と述べられています。それなら重要文化財じゃ~なく、国宝がふさわしいのではないでしょうか() 

 このほかにも静嘉堂文庫美術館には多くのすぐれた唐三彩が伝えられています。先にあげた「三彩鴨形容器」や、かつて前田青邨筆「唐獅子図屏風」「唐獅子図衝立」を紹介したとき、一緒にアップした「三彩獅子」がそれです。東京国立博物館に寄贈された横河民輔コレクションや永青文庫にも名品が少なくありません。 

0 件のコメント:

コメントを投稿

出光美術館「復刻 開館記念展」3

 去年から微力にもかかわらず出光美術館のお手伝いをすることになった僕ですが、その「僕の一点」は、一対の「青白磁刻花牡丹唐草文吐魯瓶 とろびん 」ですね。中国は北宋から南宋にかけての頃でしょうか、景徳鎮で焼成された逸品です。青白磁は白磁のバージョンですが、影青 インチン とも呼ばれ...