この解説にあるように、唐三彩を含む出土文物をアートと見なす鑑賞法は、確かに欧米で起こったものでしょう。陶磁を中心に中国の文物を茶道具として使い、そして愛でる茶道文化が確立していた日本が、鑑賞陶器という新しいジャンルにおいて出遅れた可能性は充分に考えられます。
しかし唐三彩に限っていえば、その時間差はほとんどなかったのではないでしょうか。たとえあったとしても、すぐに追いつき、茶道文化で培われた審美眼を発揮して、すぐれたコレクションを作り始めたように思われてなりません。それは日本に唐三彩の優品がたくさん伝えられている事実によって、容易に証明されるでしょう。
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