2022年8月17日水曜日

夏休みと賛酒詩4

 


唐・白楽天「卯時の酒」(続)

 しかし醒めると我が思い ちぢに乱れて処しがたし

 出世や左遷に憂喜して ビクビクしながら二十年

 去年 宮廷職を辞し 今年は辞めた地方官

 泉に帰る魚うおや殻 脱ぐ蝉のごと去っていこう

 是と非を分けず成り行きで 行くも止まるも思うまま

 青雲……なんてナンセンス!!  浩然の気を胸中に……

 胸に手をあて独りごつ 誰も分からぬ独り言

 今日まで生きた五十年 こんな安らぎ初めてだ!!

 加えてこの杯はい満たす酒 いつでもあるんだ目の前に

0 件のコメント:

コメントを投稿

室町のネコ絵3

  この座屏を最初に『日本美術絵画全集 9  狩野永徳 / 光信』(集英社  1978 年)で紹介された土居次義先生は、一方を「呂洞賓・鍾離権図」とし、もう一方はとくに言及されませんでした。その後、不詳の方は「黄石谷・張良図」である可能性が高いとされ、これが通説になってきました。...