串田久治・諸田龍美著『漢詩酔談』の第4章は「漢詩歳時記」――そのなかから、夏にちなんで6月、7月、8月の3首を紹介することにしましょう。6月は憧れてやまない酒仙詩人・陶淵明の「連雨独飲」です。
東晋・陶淵明「連雨独飲」
 命はいつか尽きるもの 言われてきました昔から
 仙人――この世にいたはずだ だが今いったいどこにいる?
 古老が俺に酒をくれ 「飲めばなれます仙人に……」
 一杯→忘我 もう数杯 天をも忘れる心地なり
 すなわちこれが仙界だ!! 自然に任せて悠然と……
 仙鶴 不思議な翼もち 宇宙も瞬時に往還す
 これを自分の理想とし 励み努めて四十年
 体はすでに老いたけど 心は健在 御の字だ!!

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