「窟室蕭然図」の賛
みぎわの家はものさびて 絶えて聞こえず外の音
調弦しながら客を待つ 陰翳礼賛――そんな気分
仲秋の月 照らす山 鳥も驚く明るさで
葉擦れの音に人語なく 琴の音[ね]夜半[よわ]に冴えわたる
素焼きの猪口にマツヤニで 醸[かも]した酒は辛口で
竹の琴柱[ことじ]も琴線も ずっと使ってきたものだ
嘆いちゃならぬ!! 世の中に 真の友だち少なきを
好悪[こうお]が強いもともとの 俺の性格ゆえだから
ですから NHK 青山文化センター講座の配布資料には「伝周文筆」としましたが、先の『室町画賛』では厳密に「筆者不詳」としてあります。アカデミックな意味では「筆者不詳」ですが、ずっと周文筆と言われてきわけですから、「伝周文筆」で構わないでしょう。もちろん「唐絵」展のキャプションは「...
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