円山応挙や伊藤若冲から田窪恭二さんの障壁画まで、よくぞこれだけパリまで運んだものだと驚くような展覧会でしたが、チョット空き時間ができたので、やはりルーブル美術館へ出かけました。
そこでとてもおもしろい光景に出くわしたんです。スキンヘッドの若いアーティストが、大きなイーゼルを立てて、 あまり有名とはいえないイタリア・バロックの画家、ピエトロ・ベレッティーニの「ヤコブとレイバンの契り」という作品を模写していました。
大きな縦長画面の空の部分はカットして、人物の場面だけを原寸大で横長キャンバスに、しかもポリクロームの原画をモノクロームで、つまりグリザイユでコピーしていました。後ろで見ていると、この画家は盛んに指を使ってぼかしを入れているんです。
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