『図絵宝鑑』は我が国にも大きな影響を与えた画家伝で、中国・元の夏文彦[かぶんげん]が著わしたものです。これを書誌学的に考証し、さらに研究を広げたお二人の『図絵宝鑑校勘與研究』から、僕も大変大きな学恩を受けてきました。つまり『図絵宝鑑校勘與研究』は、これ以上まじめな美術書など、ほかにたくさんあるわけじゃ~ないといった感じの研究書なんです。
近藤さんにはこのような<ガチガチのガチ>ともいうべき仕事が、紀要論文をはじめとして、山ほどあることも、ぜひ書き添えておきたいと思います。
近藤さんは1948年のお生まれですから、僕より5歳若いのですが、かつて5年ほど静嘉堂文庫のキューレーターをつとめていらっしゃいました。その意味では、この面白人間が僕の先輩なんです(笑)
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