2020年2月14日金曜日

沈和年『水墨画の表現力を高めるために」2


沈さんは「はじめに」のなかで、この本の目的を、「本書では特に水墨画に興味を持つ若い世代や、書道や水彩画、日本画など、関連したジャンルの方々にとって有益な水墨画の学び方のポイントを紹介しました」と語っています。とくにQRコードが掲載され、動画で筆の角度やスピードが実感できるようになっている点は、これまでの教則本と一線を画すものといってよいでしょう。

最後に「各種の技法」として、さまざまな技法が紹介されていますが、これまでまったく知らなかった「拓墨法」というのがあって、興味を惹かれました。新聞紙や板や壁紙などに墨を塗り、乾く前にそれを本紙に移してモチーフを形作る技法です。僕自身は水墨画を描きませんが、これならできそうな感じがして、こんど試してみようと思ったことでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿

サントリー美術館「絵金」6

 絵金ブームの発火点となった、昭和 45 年( 1970 )西武百貨店池袋店で開催された絵金展は見逃していますが、翌年渋谷の東急百貨店本展で開かれた「幕末土佐に生きた 異端 の絵師 絵金展」は見て、菱川師宣と鳥居清信に始まった歌舞伎絵が、ついにここまで来たのかと思いつつ、チョッと...