2025年12月7日日曜日

鏑木清方記念美術館「築地明石町」2


有り体に言って、「築地明石町」に匹敵するような英朋の作品は一つもないでしょう。「僕の一点」に選んだ泉鏡花続風流線』の口絵でさえ、「築地明石町」と一緒に論じることは、チョッと清方に礼を失するような感じがします。

  

しかしだからと言って、僕の心のなかで鰭崎英朋の評価が下ることはありませんでした。それはとても不思議な感覚でした。両者とも画家なのに、作品を遠く離れた個人的感情でした。人間の生き方は人それぞれであり、比較などできないのだという思いが、最近とみに強くなってきているからなのでしょう

 

  ヤジ「それは単にオマエが年取ったからに過ぎないじゃないの? そもそもそんなことを言い出したら、美術史なんて成立しないんじゃないの?」 

 

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