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2025年10月18日土曜日

出光美術館(門司)「琳派の系譜」10

 

 「月もろともに出潮の……」とあるのが興味深いですね。蓋のチョッと光を帯びたような茶色の地は、月夜のあえかな光と溶け合っているように感じられからです。少なくとも、青天白日というか、まぶしいような陽光を想像する人はいないと思います

 身の内側に描かれる波は、老翁と姥を乗せた舟、また神主を乗せ新造の舟が住吉明神に向かう瀬戸内の海に立つ波の表象かもしれません。陸上では微光であった月の光も、海上へ出れば水面に照り映えていたことでしょう。それを暗示しようとすれば、白化粧掛けこそふさわしい技法でした 

出潮とは、月の出とともに満ちてくる潮(『広辞苑』)です。筆を震わせるようにして加えられた小さな波頭は、満ちてくる潮のムーブマンを巧みに視覚化してくれている――なんて言ったら読み過ぎでしょうか。 

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  荻生徂徠「楽寿君侯の早春の高作 落梅花を賦す に 和し奉る」  花咲く梅の古き木の 東の宴席 曲水に  浮かぶ杯 美酒たたえ たけなわの春  映したり  風に花びらヒラヒラと 散るさまにふと興 覚 ゆ  一体いずこの笛の音に 誘われ飛んでゆくのやら