江戸・荻生徂徠「猗蘭台に集う。韻を金の字に分かたる」
宴うたげに賓客 参集し 夏の日差しも翳かげるころ
水無月なれど襟元に 快い風 吹き込んで
豪壮華麗な大広間 歌声 響き渡るあと
才華あふれる詩が続き もちろん銘酒もジャカジャカと……
「白雪」――高雅の真価 知る 宋玉みたいな文人や
絶対 金かねでは釣られない 郭隗かっかいみたいな高士たち
すべて詩文や学問で 互いに親しき友となる
世俗 侮蔑ぶべつの心情が 酔えば酔うほど高揚す
このように絵金は、フラクタルや鏡像関係を対角線構図と異時同図法のなかへたくみに埋め込み、堅固な構図を構築しているのです。画面が一見錯乱状態にあっても、鑑賞者が錯乱状態に陥らないのは、このような構成構図の卓抜かつ緻密な組み立てによるところが多いように思われます。 だからとい...
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