2025年6月25日水曜日

6月の詩3

 

清・袁枚えんばい「銷夏の詩」

  衣冠束帯 脱ぎ捨てて 役人生活 辞めてから 半年近くになりました

  水が澄んでて雲深き 佳境で花に囲まれて 眠っているのさのんびりと

  いつも心に描いてた 夢に見ていた無位無官 そんな楽しい生活を

  誇ってやるぞ!!友達に 時は水無月 炎天下 あくせくせずともいいことを

 人間の感情を何よりも重視する清新性霊派の領袖詩人・袁枚――その面目躍如たるものがありますね。もっとも僕にとっての袁枚は、青木正児の『華国風味』で知ったグルメにして酒仙であった袁枚の方ですね()

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