2025年6月17日火曜日

サントリー美術館「酒吞童子ビギンズ」5

もう一つのメダマである住吉廣行筆の「酒呑童子絵巻」もチョッと見てみましょう。はるばるドイツのライプツィヒ・グラッシー民族博物館から飛んできてくれた、「酒呑童子絵巻」の別バージョンです。サントリー美術館本にはなかった、酒呑童子の生い立ちが詳しく描かれていて愉快です。しかし両者の関係については、これまた専門家に一任することにしましょう。

もっとも日本絵画史をナリワイとしている僕にとって、狩野探幽原本の模本とみられる「大江山絵巻」(逸翁美術館蔵)により、探幽の「瀟洒淡白」という特徴が今回はっきりと視覚的に認識できたことは大きな収穫でした。

このあいだ改めてレッシングの名著『ラオコオン』を読んだのですが、レッシングは異時同図法を「詩人の領域への侵害」であって「よき趣味」ではないと主張しています。ところがサントリー美術館本の酒呑童子をやっつけるシーンでは、異時同図法がとても効果的に使われています。それはレッシングの考えが間違っていることを、実証していると思います。

  ヤジ「オマエなんかがレッシングにケチをつけたところでどうなるんだ!!

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

北斎をネタにした斬新な見方の浮世絵版画展が今すみだ北斎美術館で開催中❣❣❣8

   前野直彬先生注解の『唐詩選』<岩波文庫>によると、「長楽少年行」の解釈は3つ も あるそうです。 しかし僕はいずれの解釈も腑に落ちず、先にアップしたような戯訳を作った 次第です 。   イナセな唐の若者が、日本でいえば吉原にあたる章台で馴染みの遊女と戯れましたが、乗ってきた...