2025年3月30日日曜日

『アートリップ入門』3

林さんは、アメリカ人のように自分の意見を人前でしゃべることに慣れていない日本人の性格を考え、プログラムをより日本人向けに分かりやすく、チョッと楽しさおもしろさも加味してアートリップを完成させたのです。

実は僕も尚美学園大学で対話型授業をやったことがあるんです。ある作品のスライドを映し、適当に学生を指名し「この作品を見て感じたことを自由にしゃべってごらん」というと、「マジいいと思います」の一言で終わっちゃうんです() だから林さんのご苦労がよく分かります。

アートリップはブリヂストン美術館(アーティゾン美術館)から始まり、国立西洋美術館をはじめいくつかの美術館で定期的に実施できるようになっています。そのなかにかつてディレクターをつとめた秋田県立近代美術館が含まれているんです。こんなうれしいことはありません。

 

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根津美術館「唐絵」6

また島田先生は、「題辞、題詩が単に画図をみた印象、感想を述べるだけでなく、画図の主題と密接な関連があって、 画図の十分な理解のためにはその詩文の解釈が欠かせないとか、題跋の加わることが予期されるというような条件をおくことが必要であろう」と指摘しています。 さらに島田先生は、詩画軸...