初めに掲げたのは、いよいよ始まった東京国立博物館特別展「旧嵯峨御所大覚寺――百花繚乱 御所ゆかりの絵画――」のリーフレットから引いた案内文です。最初に僕が大覚寺を訪ねたのは昭和41年(1966)の初夏、美術史研究室の研修旅行に参加したときでした。現在では宸殿の狩野山楽筆「牡丹図」「紅白梅図」襖絵も復元模写に替えられていますが、もちろん当時はオリジナルがはめられていました。
ですから最初に復元模写を見たときは、ちょっとガッカリしたものですが、文化財保護のためには、致し方ないことでしょう。しかし今回「牡丹図」は18面、「紅白梅図」は8面すべてのオリジナルが、京都の嵯峨から東京の上野へやって来てくれました。とくに前者は寺外初の一挙公開だそうです。
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