この「儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教」展を「饒舌館長ブログ」にアップし始めると、何人かの饒舌館長ファン(?)の方から儒教批判が寄せられました。儒教とは身分制度を固定化する制度であり、それゆえに支配者にとって都合のよい哲学であり、民主的な社会の発展にとって害毒となる倫理であるというのです。
先に埴輪を死生観から考えたときに拠り所とした本居宣長が、漢意からごころの象徴ともいうべき外来の思想として、また本来日本人が愛したもののあはれとは相容れない価値観念として儒教を嫌ったことを教えてくれた方もいます。
これらの批判には一理ありますが、儒教は人間一般に通用する真理ではなく、あくまで個人的な教訓であることは、チョッと『論語』を読んでみればすぐ分かることでしょう。したがって一人ひとりが、自省のために参考とすべき拠り所なのではないでしょうか。
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