2024年7月4日木曜日

追悼 舟越桂さん1

 

 329日、大好きな現代彫刻家・舟越桂さんが亡くなりました。享年72でした。早すぎる逝去を心から惜しみ、追悼の辞を捧げたいと思います。敬愛する美術評論家・酒井忠康さんが、『朝日新聞』に「ストーリー語れる 彫刻の詩人」と題して追悼の辞を寄稿したのは、亡くなってから半月ほどあとのことでした。1980年ごろ、舟越さんが彫った「妻の肖像」をみて詩を感じたという酒井さんは、辞をつぎのように締めくくっています。

彫刻でストーリーを語れる数少ない一人だった。時代を強引に引っ張る感じではなったけれど、現代美術のなかのオンリーワンの存在。特異な彫刻の詩人が、ひとり静かに消え去った。寂しい。

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