「篠山は、スターたちの虚像を暴くといったことには関心をおかず、あくまでスターがスターとして最も輝く瞬間を捉えることを目指しています」というキャプションは疑問です。虚像を暴くことはともかく、「実像を見せる」ことをあえてやるからです。
今も熱狂的ファンである山口百恵――僕の百恵コレクションのなかに、LP「ひと夏の経験」があります。そのジャケットはもちろん篠山、ビキニをつけた百恵の上半身ですが、右腕の付け根にものすごいBCGの痕が写っています。あるいは「横須賀ストーリー」、おでこや頬のニキビがクッキリと浮き上がっています。
カメラ位置やライトをちょっと変えるだけで、いくらでもきれいに撮れたことでしょう。篠山はブロマイド写真家を拒否しようとしているのです。さて、マイコレクションの目玉はファーストアルバム「としごろ」――これは相当高くなっているだろうとヤフオクにアクセスしてみたら、終了間際なのに最低価格300円/入札0。ガックリきたことでした。
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