新田次郎の「孤愁<サウダーデ>」は未完に終わりましたが、もちろんポルトガル取材日記は残っていました。これにしたがって子息の藤原正彦さんが、お父さんと同じコースをたどり、同じホテルに宿泊し、同じメニューで食事とワインを賞味したセンチメンタルジャーニーの記録が、先にあげた『父の旅 私の旅』です。素晴らしい紀行文です。その後藤原さんが『国家の品格』を出されたときはびっくりしましたが……。
『父の旅 私の旅』のあと藤原さんは、お父さんの跡を継いで未完部分を書き足し、共著の形で『孤愁<サウダーデ>』(文藝春秋 2012年)を完成させました。これまたすぐれた伝記小説です。新田次郎が書いた前半はこれだけで単行本になっています。かつて読んだことがあるのですが、これを機に藤原さんが書いた後半を読み始めたところです。

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