2024年5月2日木曜日

出光美術館「復刻 開館記念展」7

 

このような器形を一般に「梅瓶」と呼んでいます。梅を生けるのによく用いられた花瓶であるところから、梅瓶と呼ばれるようになったというのが通説のようです。しかしカタログ解説によると、中国の『源氏物語』ともいわれる長編小説『紅楼夢』のなかに、瓶に梅を生けて観賞するシーンがあり、それが「梅瓶」の由来になったそうです。

これが『金瓶梅』だったら、文字どおりピッタリだったような気もしますが……。先に蘭陵の美酒をたたえた李白「客中行」の戯訳を掲げましたが、『金瓶梅』はこの蘭陵の笑笑生なる文人が書いたことになっています。内容から考えても、笑笑生は蘭陵の美酒を一杯やりながら執筆したのかな?() 

0 件のコメント:

コメントを投稿

東京美術『日本視覚文化用語辞典』3

  前回、東京国立博物館の特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」を紹介しましたが、実をいうと後期高齢者の僕には「コンテンツ」の意味がよく飲み込めませんでした。しかしこの辞典にはチャンと「コンテンツ」という項目があって、簡にして要を得た説明がなされています。しかも「マーシ...