2024年5月1日水曜日

出光美術館「復刻 開館記念展」6

 

  蘭陵らんりょう特産この美酒は 鬱金うこんの香りも芳かぐわしく

  あぁ玉杯になみなみと 注げば輝く琥珀色こはくいろ

  ご主人!! 旅するこの俺を 酔わしておくれ存分に……

  そうすりゃ他郷もふるさとも なくなっちゃうさ区別など

 もう一つ、影青――青白磁のゼッピンが出陳されています。「青白磁刻花渦文梅瓶」がそれです。先の「牡丹唐草文吐魯瓶」のような凝りに凝った文様ではなく、6筋の小さな櫛みたいな用具で、幾何学的というか、抽象的というか、リズミカルに渦文を全体に散らしたシンプルなデザインですが、これがまたすごくいい!! 

0 件のコメント:

コメントを投稿

世田谷美術館「民藝」7

  それは早く朝鮮美術への親愛から生まれた「朝鮮民族美術館」設立計画となって現われましたが、民藝という観点からいえば、まだ萌芽の段階に留まっていました。そこから木喰上人の研究を通して、純粋な民藝哲学に飛躍するターニング・ポイントが大正 14 年でした。 この年、 36 歳の柳...