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2024年4月10日水曜日

岩波ホール「山の郵便配達」11

僕がこの映画を観ようと思ったのは、尊敬する同僚の藤井省三さんが『朝日新聞』に寄せた映画評を読んだからでした。藤井さんはじつにユニークな先生でした。ガラスの空き瓶に中国茶とお湯を入れたのを持って、教授会に現われるんです。かつて中国を旅行した方は、よく記憶にあることでしょう。中国の人々は、旅行中はもちろんつねにこのお茶瓶を持ち歩いていました。

 しかし藤井さんが教授会にこれを持参していたころ、中国の人はみんなミネラル・ウォーターを飲むようになっていたんです。中央の文化は遅くまで周辺に残るという、柳田國男の発見した命題は本当だったんです(笑) 

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