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2023年10月26日木曜日

サントリー美術館「虫めづる日本の人々」39

しかし、南畝が撰者になることは憚られました。南畝が撰者になればともかくも目立ち、幕府から目をつけられやすくなります。そんな危険をあえて冒す必要など毛頭なかったでしょう。メンバーは多士済々、南畝を除く29人のなかから選べば問題ないのですから。

南畝は宿屋飯盛を撰者に仕立てて韜晦とうかいをはかりました。しかし、実際の撰者は南畝であったにちがいありません。『画本虫撰』の傑出せる出来映えがそれを証明しています。あまりにも美しい虫の絵本が、生類憐みの令という悪政とかすかな共鳴を起こします。するとそれが寛政の改革という悪政と、また微妙な共鳴を起こすんです。虫だから言うんじゃ~ありませんが、それは共鳴にすぎません。

チャートにすれば、『画本虫撰』→虫→生類憐みの令→悪政→寛政の改革となりますが、矢印を逆にたどることもできるでしょう。

 

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