瀟湘夜雨(呉鎮「子昂仿張僧繇」)
秋雨 降り止み増水し 蛇行の川に浮く堤
家路につく人 かがみつつ 浅い早瀬を渡ってく
遥かに望む川向こう 小さな村が霞んでる
突然 琴の音 聞こえ来た 夜明けの寒さ裂くごとく……
その山水はいわゆる辺角の景という構図になっています。画面の左上から右下に対角線を一本引いて、その左下に近景を描き、右上の余白に遠景を添えて遠近感を視覚化させています。 このような辺角の景は、中国・南宋時代の画院画家である馬遠や夏珪が好んで用いた構図法でした。ですから馬の...
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