文末に「繭山龍泉堂」とあるだけですが、川島さんの文章であることは疑いありません。先の『新潮世界美術辞典』と比べていただくと、この間における唐三彩研究の進展がよく分かると思います。
この「ごあいさつ」にあるように、唐三彩が世に現われるようになったのは、20世紀に入ってからのことでした。いま開催中の静嘉堂@丸の内開館記念展「響きあう名宝――曜変・琳派の耀き――」の後期には、「三彩鴨形容器」が出陳されることになっています。そのカタログ解説には、次のように書かれています。
荻生徂徠「春日 楼に上る」 入り日を浴びて高殿 たかどの の 眼下にながめる碧 あお い空 関東平野も春の雨 晴れて遥かに見渡せる 杯 さかずき 挙げれば悠久の 時 とき 経た景色に満つ我が力 白雪 戴く富士山の 雄姿に独り 浸ってる
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