マイ戯訳では「凜とした艶」としましたが、もともとの詩は「冷艶」ですから、まず白菊がイメージされたにちがいなく、鬢に差す黄菊もなければ話になりません。服部嵐雪の「黄菊白菊その外の名はなくもがな」みたいな漢詩ですから、やはり今回は戯訳だけじゃ~、それこそ話になりません(笑)
冷艶 疎枝そし 素秋に擢ぬきんず
結びし茅ぼうに相対すれば清幽に転ず
摘み来り自みずから喜んで蓬髩ほうびんに簪かざす
只恐る黄菊 白頭を笑うを
椿椿山が思いのままに仕上げたあとで、『御定佩文斎群芳譜』を引っ張り出し、画にふさわしい申時行の詩を見つけ出したといった可能性は少ないのではないでしょうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿