蒲[がま]ならば なれるものなら蒲蓆[がまむしろ]……
ほっそりとしたうつし身に 秋 三月[みつき]の間 敷かれたい
でも残念!! 寒くなったら虎皮に
代えられ一年経たなけりゃ そなたの御用にあずかれぬ
絹布なら なれるものなら履[くつ]となり
そなたの御足[みあし]にまといつき 一緒に歩き回りたい
でも残念!! 夜は履脱ぎお休みに……
寝台のそばむなしくも 棄てておかれる一晩中
内藤さんは屏風に描かれたただ一つの大名屋敷が福井藩松平家である点から、福井方面からの依頼によって制作された作品であろうと推定しました。画家については、福井藩松平家と関係浅からぬ岩佐又兵衛が編み出した、又兵衛様式あるいはその時代様式の影響を受けた福井関連の絵師だろうというのです...
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