徐寅「新月」
雲居の際[きわ]にあでやかに 出たかと思うとまた隠れ
腸 断つ思いで美しき 女[おみな]が西を拝んでる
姮娥[こうが]一人が眉墨[まゆずみ]を 先ず掃くことを許されて
三人もいる織姫の 曇った鏡は磨かれず
玉のすだれが吊り鉤[かぎ]で 靄[もや]暗いなか掛けてあり
青い大空 白龍が 鋭い爪あと残してる
あと十五日待ってれば 円[まる]く明るい満月が
龍と天下を照らすだろう 黄砂で空が暗くても……
その山水はいわゆる辺角の景という構図になっています。画面の左上から右下に対角線を一本引いて、その左下に近景を描き、右上の余白に遠景を添えて遠近感を視覚化させています。 このような辺角の景は、中国・南宋時代の画院画家である馬遠や夏珪が好んで用いた構図法でした。ですから馬の...
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