2021年6月4日金曜日

『國華』北斎肉筆特輯号1

 

『國華』1507号「特輯 葛飾北斎の肉筆画」

 去年は天才・葛飾北斎(17601849)の生誕260年という節目の年でした。これを記念して多くの北斎特別展が開かれ、またシンポジウムなどのイベントも開催されました。僕にオファーがかかったものとしては、NHKラジオ第2「芸術の楽しみ」<葛飾北斎再発見>がありました。ほとんどアドリブで13回しゃべるので、饒舌館長といえどもチョット大変でしたが、これについてはすでにアップしたことがあったように思います。

この北斎生誕260年にちなんだというわけでもありませんが、『國華』では「葛飾北斎の肉筆画」を特輯に組むことにいたしました。コーディネーターの小林忠さんは、巻頭言に「すでに知られた名品とともに近年の新出画も加えて、日本国内の北斎研究家のみならず英米両国の優れた美術史家にも加わっていただき、肉筆画方面での評価も加えた新たな北斎観を多様に披瀝していただくことができた」と書いています。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿

根津美術館「唐絵」7

  そのころ日本の禅僧がたくさん元に渡りましたし、長くかの地に留まり、中国文化を持ち帰った場合も大変多いのです。 流行する題画詩も彼らによって日本へもたらされた可能性が高いという指摘は、正鵠を射るものです。(略) このような島田修二郎先生の名論文を読むと、詩画軸こそ詩画一致で...