2021年2月20日土曜日

『國華』蕪村拙稿7

 


蕪村の先生である服部南郭のさらに先生にあたる荻生徂徠は、中国の古典や詩は中国語で――当時の言葉でいえば唐音で読まなければ、つまり読み下しなんかじゃ~真の理解や鑑賞には到達しないと主張し、それを実践するとともに弟子にも勧めました。

徂徠先生の主張に一理あるとはいえ、僕が「峨眉山月歌」を中国語で暗唱できるようにしたのは、それに賛同したためではありません。僕の場合は、口演で「峨嵋露頂図巻」を取り上げる際、中国語で「ウォーメイシャンユエパンリンチュー……」と暗唱をやったあと、「大抵ここで拍手が起こるもんなんですが……」といって場を盛り上げるためなんです(!?

さらにうれしかったのは、すぐに小林忠さんと佐藤康宏さんから批評と教示をいただいたことでした。もちろん佐藤さんのはきわめて厳密な批評です――いや、厳密にいえば批判というべきかもしれませんが……()


0 件のコメント:

コメントを投稿

サントリー美術館「絵金」17

その時姫と障子に映る長門は、明らかに鏡像 ミラーイメージ 関係に結ばれています。そして画面左奥には、 3 人の人物が描かれています。先の引用には何も言及されていませんが、展覧会カタログの解説が明らかにしてくれます。男は時姫の奪還を命じられたけれども、逆に時姫に斬りつけられて井戸に...