2021年2月12日金曜日

小川敦生『美術の経済』11

 

しかし、もし彼らがノリで「無題」を落札したのであったら、それは株と同じで、投資もしくは投機であり、現代のノブレス・オブリージュであるべき超富裕層の堕落だと思います。また落札者が美術館の場合は、館長や所有団体の自己陶酔だと考えれば、超富裕層の自己陶酔と大して変わらないことになります。

ところで、小川さんの『美術の経済』では、「無題」の写真の脇に172.7×228.6センチと大きさも書かれています。これで計算すると、面積は3.947922㎡となりますから、1㎡あたり22369954円となります。ネットで銀座4丁目の2020年公示地価を調べると、1㎡3100万円ですから、トゥオンブリーの「無題」はその70倍以上、改めてものすごく高価であることが理解されるのです。

ヤジ「高尚なるトゥオンブリー芸術を、転がしの対称になるような土地と比較したりするな!!


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