2020年11月18日水曜日

『國華』1500号❣❣❣4

これを物心両面で温かく、また力強く支え続けてくれたのが、創刊後間もなくやってきた危急存亡のときを救ってくれた村山龍平翁と上野有竹斎翁であり、両家が社主をつとめる朝日新聞社でした。その支援は現在も絶えることなく続けられています。

このように朝日新聞は、日本東洋美術研究のすぐれた庇護者であり、日本東洋文化の守護神であるといっても過言ではないと思います。もし朝日新聞の支援がなかったとしたら、『國華』は『ガゼット・デ・ボザール』と同じ運命を、しかもより早くたどっていたにちがいありません。

たとえ朝日新聞に反省すべき点があったとしても、もしそればかりをあげつらおうとする方がいらっしゃるなら、このような採算を度外視した日本東洋美術に対する朝日新聞の貢献を、饒舌館長は声を大にして叫びたいのです。今の言葉でいえばコストパフォーマンスをまったく無視した、日本東洋文化に対する熱烈なサポートです。




 

0 件のコメント:

コメントを投稿

國華清話会2025年秋季特別鑑賞会6

    チョッと脱線してしまいましたが、 その ベルツ・コレクションの なかに雪庵の「松雲仙境図」という力作があり、強く印象に残っていた ことも 、 由一における 雪庵の重要性に気づかせてくれた 理由でした 。その後、雪庵の作品に逢着する機会 がなかったこともあって、平林寺にこん...