更にまた河辺の樹木輝いて 繚乱として花びらは散る
昔聞く月に生えるという桂 大内裏へと移植されたと
縹渺と仙界の花風に散り 音一つなく流れに落ちる
漢水の女神が絹の靴下を はいて波上を歩むに似たり
鄭交甫女神の帯び玉いただいた 直径一寸輝く光彩
胸痛む岸辺の鶏[とり]の鳴き声に…… 交甫なんかじゃないこの俺は
川の月見えなくなったし岸の花 いつも咲いてるわけでもないさ
変らずにみなぎる川の水だけが 岸辺の街をめぐり流れる
児玉絵里子『歌謡と芸態 在原業平の表象』 勉誠社 2026年 児玉絵里子さんは芸能と文学と美術の抜き差しならぬ関係を追究してきた研究者です。そこに日本文化の基層ともいうべき、琉球文化という視点を導入した点がとてもユニークです。木村重信先生が主宰する民族芸術学会で、初めてお会...
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