2019年11月18日月曜日

絵画の表装ベストテン1



静嘉堂文庫美術館「饒舌館長口演す――絵画の表装ベストテン」(1117日)

 人気開催中の「名物裂と古渡り更紗」にちなむ今回の「おしゃべりトーク」は、「饒舌館長口演す――絵画の表装ベストテン」――いつものとおり「口演」です。まずイントロダクションは、名物裂による茶入れや棗[なつめ]の仕覆――ありていに言えば袋に関する独断と偏見と相なりました。

裂自体は中国やインドやペルシャから渡ってきたテキスタイルかもしれませんが、もうこれは完全に日本の美術になっているというのが私見です。そこには舶来趣味――饒舌館長てきにいえば、舶来のものを日本化する「和化趣味」があるからです。自分たちでそこに何かを加えて楽しむ参加文化だからです。もともとは大きな布なのに、それを小さく使って、美しさを閉じ込めようとする凝縮文化だからです。

皆さん、ホンマカイナァという感じでお聞きになっていらっしゃいましたが( ´艸`)

0 件のコメント:

コメントを投稿

すみだ北斎美術館「北斎をめぐる美人画の系譜」8

  著者は凡例末に記される笹浦鈴成ですが、どういう人かよく分かりません。ところが別に、笹葉鈴成という人がいるんです。この人についても不明でしたが、水野稔先生や中野三敏先生が、『<諸家人名>江戸方角分』という本などによって、松前藩主・松前道広の弟である松前百助であることを明らかにさ...