2019年11月3日日曜日

都内4美術館2020年企画展合同記者発表会3


今年ニューヨーク・メトロポリタン美術館で開催された「源氏絵展」のために海を渡り、かの地でも人気を集めた俵屋宗達筆「源氏物語 関屋澪標図屏風」、さらに伝馬遠筆「風雨山水図」や太田切「和漢朗詠抄」など、合せて12点の国宝がすべて出陳されることになります。
それらの至宝名品をとおして、廃仏毀釈運動のなかで文化財を守り、我が近代国家の市民的教養を高めようと努力した、三菱と岩崎家の文化的社会貢献にも関心を向けていただければ、これにすぐる喜びはありません。とくに企業による社会貢献のことを、いまはフィランソロピーという英語でよくいうようですが……。ぜひ期待してお待ちいただきたいと存じます。

0 件のコメント:

コメントを投稿

静嘉堂文庫美術館「静嘉堂の重文・国宝・未来の国宝」2

   このような静嘉堂の社会的貢献――いまの言葉でいえばメセナとかフィランソロピーという視点も取り入れられています。単なる静嘉堂名品展ではありません。それは中心となってキューレーションを行なった学芸員・吉田恵理さんの功績です。   「僕の一点」は宮川長春の「形見の駒図」ですね。カ...