1996年、ヴェネツィアのカ・フォスカリ大学教授で国際北斎研究所所長のジャン・カルロ・カルツァさんが主宰する国際北斎シンポジウムが、ヴェネツィアで開かれました。もっとも、この回のテーマは北斎じゃなく、20世紀の日本美術だったのですが……。
僕にも発表の招待状が来たので、以前勤めていた東京国立文化財研究所で、ちょっとは馴染んでいた黒田清輝についてしゃべることにして、準備を始めました。
ところがこのとき、第2回目の北京日本学研究センター出張講義で北京にいたものですから、北京空港からイタリアへ飛ぶことになったという、思い出深い海外旅行、いや、海外→海外旅行でした。
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