2019年8月21日水曜日

漢方薬と饒舌館長4


 


 西倉さんは1972年、東京外国語大学中国語学科を卒業して共同通信社に入社、1980年から1年間、北京語言学院へ語学研修生として派遣されました。そのときの留学体験をまとめたのが『中国・グラスルーツ』で、国家対民衆という視点からありのままの中国を描いた傑作ルポルタージュです。

もっとも、第15回大宅壮一ノンフィクション賞を受けたこの本のお陰で、西倉さんは10年間、中国から入国禁止をくらったそうですが……。1989年、僕がはじめて中国に行くことを知った細見良行さんが、ハナムケに贈ってくれたのですが、ワクワクしながら一気に読了したことを思い出します。

僕が中国で少しでも旅行をしようと思ったのも、なるべく普通の人々がどんな生活をしているか知りたくなったのも、この本の影響が少なくありません。

0 件のコメント:

コメントを投稿

出光美術館「トプカプ・出光競演展」2

  一方、出光美術館も中国・明時代を中心に、皇帝・宮廷用に焼かれた官窯作品や江戸時代に海外へ輸出された陶磁器を有しており、中にはトプカプ宮殿博物館の作品の類品も知られています。  日本とトルコ共和国が外交関係を樹立して 100 周年を迎えた本年、両国の友好を記念し、トプカプ宮...