2018年11月13日火曜日

京都国立博物館「京の刀」9


多くの匠[たくみ]や農民が ともに残留したために

今に至るも日本の 器物工芸みな精巧

唐の時代にゃ貢物 持ってしばしば遣ってきた

地位ある人はほとんどが 詩も文章も巧みなり

徐福が日本へ行ったのは 焚書坑儒がやられる前

だから本土にゃない『書経』 百篇そろって遺るはず

こちらじゃ所持さえ厳禁で 伝えることも許されず

ゆえに蝌蚪文字[かともじ]読める人 一人もおらず中国に

孔子が編んだ聖典を 持っているのは異民族

♪海は広いな 大きいな♪ その港にも近づけぬ

それを思うと胸痛み 涙こぼれる ひとりでに

錆びちゃう短刀そんなもん 比べられるか!! 聖典と 

0 件のコメント:

コメントを投稿

渡辺浩『日本思想史と現在』12

  そのとき『君たちはどう生きるか』の対抗馬 (!?) として挙げたのは、色川武大の『うらおもて人生録』(新潮文庫)でした。京都美術工芸大学にいたとき、『京都新聞』から求められて、就職試験に臨む受験生にエールを送るべくエッセーを寄稿したのですが、本書から「九勝六敗を狙え」を引用し...