2017年8月20日日曜日

天羽直之さんと百目鬼恭三郎3


お世話になったことも数え切れず、もし天羽さんに目次の構成を考えてもらえなかったら、拙著『琳派 響きあう美』が世に出ることはなかったでしょう。天羽さんから求められるまま、尊敬する中唐の詩人・李賀へのオマージュや、映画『天心』の印象批評、戯文「我が愛する三点 ジャンクで一杯!?」を、『國華清話会会報』に書いたことも忘れられません。

その李賀賛を書くとき、天羽さんがここにも李賀のことが出ていますよと、百目鬼[どうめき]恭三郎の『読書人 読むべし』を貸してくれました。宋の計有功が撰した『唐詩紀事』を取り上げ、1150人もの詩人から李賀一人だけを紹介していたからです。百目鬼氏も大好きな唐詩人だったのでしょう。氏は長く朝日新聞に勤めていましたから、天羽さんもよく知っていたのかもしれません。

もちろんすぐにページを繰りました。百目鬼氏が毒舌家であることだけは知っていましたが、その著書を読んだことはありませんでした。ともかくもすごい人だ、どれくらい本を読んでいるんだろう、しかもむずかしい本をテンコ盛りにした書き下ろし――僕にはとても真似できないなぁというのが、率直な感想でした。

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