2017年7月10日月曜日

奇美美術館「おもてなし」9 


兵器ホールの「僕の一点」は15本ほど展示されていた日本刀です。それを木製の段々式陳列具にハシゴのごとく掛けて展示してあったからです。日本では、必ず白い布で刀掛けを覆い、一振りずつ展示します。もちろん先の「超日本刀入門」でもそうしましたが、僕たちは日本刀に何かほかの工芸品とは異なる霊的心象をもっているからではないでしょうか。

しかし日本刀が武器の一種であることは紛れもなき事実であって、「武器ホール」に陳列するとすれば、これ以外の方法はあり得ないでしょう。ハシゴ状に並べることによって、他国の刀剣と客観的に比較する途が開けるからです。

こんなことを思いながら中国刀剣のコーナーに行くと、結構「反り」のあるものが陳列されています。平安時代に入って、直刀であった日本刀に反りが生まれるのは、戦法の変化と美意識によるものだと思ってきたので、「超日本刀入門」の館長挨拶にもそう書きました。しかし、時差に注意しながら、中国刀の影響も考えることが必要じゃないかなぁと反省しつつ、山田さんと待ち合わせの出口のところへ向かいました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

北斎をネタにした斬新な見方の浮世絵版画展が今すみだ北斎美術館で開催中❣❣❣2

さらにそのベストテンから選ぶ「僕の一点」は、「詩哥写真鏡」ですね。天保のはじめ、つまり為一 いいつ 時代の北斎が、版元・森屋治兵衛から出した 10図 の傑作揃い物です。「北斎でひもとく! 浮世絵版画大百科」展では、長大判 ながおおばん の代表的作例として「少年行」が出品されていま...