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2025年12月22日月曜日

サントリー美術館「NEGORO」4


  もちろん先史の時代から、わが国は漆の国であった。四柳嘉章氏によれば、福井県若狭町鳥浜貝塚では、縄文時代草創期における漆の木の存在が確認され、北海道函館市垣ノ島B遺跡からは、縄文時代早期における赤色漆塗り糸で髪を束ねた仰臥屈葬遺骨が発掘された。これらはカーボン14年代測定法によって、ほぼ一万年前のものと推定され、中国最古の漆器出土遺跡とされてきた淅江省河姆渡遺跡より、二千年も古いことになる。これによって、日本の漆文化は独自に発達したとする考えが強まったようである。
 
 ところが、重要な出土品であった後者が、二〇〇二年、精査が行なわれる前に烏有に帰してしまい、中国でもさらに年代を遡りうる遺品が出土した。漆製品を出土するわが国の遺跡が、日本海側に多いという傾向もあり、結論はいまだ得られていないらしい。しかしいずれにせよ、先史時代からわが国が漆の国であったことは疑いない事実である。

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