鎌倉国宝館「扇影衣香 鎌倉と南宋・高麗の仏教絵画の交響」<12月14日まで>
扇影衣香――美しい四字熟語ですね。『諸橋大漢和辞典』には、「扇子のかげと衣のにおい。貴婦人などの会合を形容して云う語」とあります。しかし出典が書かれていないので、AIのジェミニに訊いてみました。答えは「特定の古典や文献からの引用というよりも、情景描写として使われてきた言葉と考えられます」というものでした。
しかしどうでしょうか。早くにこの語を用いた詩人がいたにちがいないと思われます。少なくとも「扇影」については、『諸橋大漢和辞典』に李嶠と杜甫の詩が引かれているんですから……。と思いつつ、いつも愛用している「中華詩詞網」で検索してみました。確かに古詩にはないようですが、清・曹仁虎という進士の「山塘雑詩 和王蘭泉韻八首 其一」という七言絶句に、「扇影衣香」が登場するんです。マイ戯訳で紹介すれば……

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